Red Hatの森若です。今日はドキュメントを読むときの小技をご紹介します。
Red Hat製品のドキュメント
Red Hat製品のドキュメントは基本的に公開されていて、特にログインなども不要で閲覧できます。(ただしナレッジベースの記事のほとんどはサブスクリプションが必要です)
ちょっと便利な小技として、昔からの互換性のために、 docs.redhat.com というサイトを参照すると上のページに行けます。URL直打ち派の人は便利かと思います。
ドキュメントのフォーマット
Red Hatのドキュメントは、 以下の4つのフォーマットで提供されています。(古いバージョンなどで例外もあります)
- HTMLの複数ページ: 節ごとに分割されている複数ページのHTMLからなります。
- HTMLのシングルページ: ドキュメント全体が1つのHTMLになっています。保存するならこの形式が便利かと思います。
- PDF: 1つのPDFになっています。A4印刷を想定しています。
- ePub: 1つのePub形式になっています。電子書籍リーダーで読めます。
僕はドキュメントを先頭からごりごり読みたい派なのですが、Red Hat製品のドキュメントのPDFを印刷すると文字が大きめなので、そんなに長くないものでも100ページくらいになって持ち運びが面倒だったりします。そのため机で作業できるときは縦長ディスプレイで「HTMLシングル」を読むことが多いです。
ePubをiOS/Android/Kindleで読む
さてRHELの新しいバージョンや、今まで扱ったことがない製品を触ろうというときには大量のドキュメントを読むことになります。電車でも読もうと思うとePubで読みたくなってきます。
iOSで読む
- SafariでドキュメントのWebページを開き
- 製品を選び
- ページの一番下(サイズによっては左下)で言語を選び
- Available Formatsで ePub を選んでダウンロード
- ダウンロードしたファイルを選択するとApple Booksが起動して読めます
Androidで読む
残念ながら試した範囲では Google Play booksではRed Hat製品のドキュメントが読めませんでした。 ドキュメントを登録するとなぜか以下のような表示が出て登録に失敗してしまいます。
そのため、FBreaderのようなローカルのePubファイルを読めるアプリケーションが別途必要です。
- ブラウザでドキュメントのWebページを開き
- 製品を選び
- ページの一番下(サイズによっては左下)で言語を選び
- Available Formatsで ePub を選んでダウンロード
- ダウンロードしたファイルを選択するとFBreader(またはその他のアプリ)が起動して読めます
Kindleで読む
KindleはePubに対応していませんので、mobiに変換してやる必要があります。
- PCのブラウザでドキュメントのWebページを開き
- 製品を選び
- ページの一番下(サイズによっては左下)で言語を選び
- Available Formatsで ePub を選んでダウンロード
ダウンロードしたファイルを変換します。 Calibreに含まれるebook-convertコマンドで変換するには以下のようなコマンドを打ちます:
$ ebook-convert ./Red_Hat_Enterprise_Linux-8-8.1_Release_Notes-ja-JP.epub .mobi
Calibreのインストールが難しい場合には、以下のようなオンラインでの変換サービスもあります。 www.epubconverter.com
- mobiファイルをUSBでKindleへ転送するか、パーソナルドキュメントサービスへメール を送ります。 www.amazon.co.jp
まとめてダウンロード
上記ではひとつずつダウンロードする方法を書きましたが、個人的には以下のような適当なスクリプトを作ってまとめてダウンロードしています。
update-docs.sh
BASEURL='https://access.redhat.com' RHEL8INDEX='https://access.redhat.com/documentation/en-us/red_hat_enterprise_linux/8/' wget -O index.html ${RHEL8INDEX} for EPUBURL in $(hreflist index.html | grep epub ) do wget --content-disposition ${BASEURL}${EPUBURL} done
hreflist
#! /usr/bin/perl $html = ""; while (<>) { $html .= $_; } $html =~ s/^([^<]*)</</g; $html =~ s/>[^<]*</></g; $html =~ s/<[^>]*\shref\s*\=\s*\"?([^\"]+)\"?[^>]*>/$1\n/ig; $html =~ s/<[^>]*>//g; print $html;
まとめ
Red Hatのドキュメントは基本的に公開されています。HTML, PDFのほかにePubもあるのでご活用ください。