Red Hat Learning Subscriptionが変える、組織のスキル戦略
〜 1回の研修で終わらせない、1年間のオールインワン成長プラットフォームとは 〜

皆さんこんにちは
Red Hat Global Learning ServicesでLearning Solution Architectを担当している坂井 大和(@lab8010)です。

今回は、私が日々お客様とお話する中でよく聞かれる「どうすればエンジニアのスキルが現場で定着するのか?」という問いに対して、一つの答えを提示できればと思い、筆を執りました。
まず最初にお伝えしたいことは「Red Hatの教育サービスは、他社とは大きく考え方が違う」ということです。
多くの企業が提供する一般的な技術トレーニングは受講して終わりといういわゆる一期一会のようなサービスだと言えます。
しかし、Red Hatの教育サービスは「お客様の組織、人をモダナイズするサービス」であり、その中の1つの提供内容として講師によるトレーニングが存在しています。
AIの活用が当たり前となってきた現代においても、またどれだけ優れたITインフラを揃えたとしても、それらを活用して価値を生み出すのは私たち人間です。
本記事では、これ以降Red Hatが考える教育サービスの形や特徴などについてお話をしていきたいと思います。
※なお、昨今のトレンドに乗じて一部の画像についてはAIを活用して作成してみました。
- はじめに:「システムのモダナイズ」だけでは足りない
- 課題:「数日間の研修」が抱える本質的な問題
- 解決策:Red Hat Learning Subscription とは?
- これが他とは一線を画す:5つの差別化ポイント
- コスト試算:3コース以上で元が取れる
- 「1人で受けて終わり」ではなく「組織の投資」として
- まとめ:People Modernization の時代へ
はじめに:「システムのモダナイズ」だけでは足りない
RHEL、Ansible、OpenShiftなどはじめとし、近年ではRed Hatのポートフォリオはますます進化し、お客様の環境もどんどんモダナイズされています。
しかし、ここで一つ重要な問いかけをしたいと思います。
「システムはモダナイズされたけれど、それを動かす人のスキルはどうですか?」
コンテナ、Kubernetes、Infrastructure as Code、GitOps——これらを本当の意味で使いこなせるエンジニアが社内にいなければ、どんな最新インフラも宝の持ち腐れです。
私たちはこの問題に対し、人もまたモダンなインフラに対応できるようにモダン化(People Modernization)する必要があると考えます。
ビジネスの成功は、テクノロジーとそれを扱う人の技術力の両方が近代化されてはじめて実現するものであり、Red Hatでは製品に対してはコンサルティングサービス(GPS)、人に対してはラーニングサービス(GLS)という2つのサービスによってお客様の成功を支えます。
今回の記事では、GLSが提供する主力サービスであるRed Hat Learning Subscriptionについて解説していきます。
課題:「数日間の研修」が抱える本質的な問題
多くの企業で採用されてきた従来型のトレーニングといえば、こういう形です。
- ある技術テーマに関する1〜5日間の集中研修を受講
- 研修期間中は意欲も高く、演習もこなせる
- 研修終了後、日常業務に戻ると……1〜2ヶ月で内容が薄れていく
これはエンジニア個人の問題ではなく、学習の仕組みの問題です。
知識を業務で使えるレベルまで定着させるには、繰り返しのアウトプットと、必要なときに立ち返れる環境が必要です。「研修で教えたのに使えていない」という声が出るのは、多くの場合この構造的な問題が背景にあります。
「1つのクラスを受けて、終わり」——他社の多くのトレーニングはこの形です。
受講者はその日・その週は理解できたように感じます。しかし1ヶ月後に現場で手を動かそうとしたとき、「あの設定ってどうやるんだっけ」と立ち往生してしまう。それでも学習環境にはもうアクセスできない、演習ラボも使えない。こういった場面に、私は何度も立ち会ってきました。

Red Hatが考えるトレーニングサービスのあり方は、ここが根本的に異なります。1年間という長いスパンで、教育コンテンツ・演習ラボ・試験サポートを組み合わせながら、多角的にエンジニアの成長を支援し続ける——これがRed Hatの答えです。受けて終わりにしない、それがRed Hat Learning Subscriptionの設計思想です。
また、資格試験についても同様の課題があります。「受験バウチャーを1枚だけ購入して不合格だった。追加バウチャーを買うか悩んでいる」という相談は、珍しくありません。受験が1回限りになっているため、心理的プレッシャーが高くなり、十分な準備ができないまま受験してしまうケースもあります。
「トレーニングに参加させること」がゴールになっていませんか?
人材育成担当者やエンジニアを管理するマネージャーの中には、本来の目的である「エンジニアが技術を身につけ、現場で活かすこと」がいつの間にか薄れ、「とにかくトレーニングに参加させること」自体がゴールになってしまっているケースを見受けます。
研修の予算を消化した、受講者数の目標を達成した——それ自体は悪いことではありませんが、その先にあるはずの「エンジニアが自信を持ってその技術領域に責任を持てるようになっているか」が問われなければ、投資の本来の意味が失われてしまいます。
Red Hatがラーニングサブスクリプションという形式にこだわるのは、まさにこの問題を解消するためです。1年間というサイクルを通じて、エンジニアがその技術領域に対して責任を持てるよう、多角的な学習環境を継続的に提供する——それがRed Hatの考える、あるべき人材育成の姿です。
解決策:Red Hat Learning Subscription とは?

Red Hat Learning Subscription(RHLS) は、これらの課題を一挙に解決するために設計された、1年間のサブスクリプション型学習プラットフォームです。
「研修を受ける」のではなく、「1年間、Red Hatのトレーニング環境を使い倒す」 というコンセプトです。
プランは現在 Course・Standard・Premium の3種類が提供されており、それぞれの特長は以下の通りです。
プラン比較

これが他とは一線を画す:5つの差別化ポイント
1. 「いつでも学べる」継続的な学習環境

RHEL、OpenShift、Ansible、OpenStack……。特定のコースだけでなく、Red Hatのポートフォリオ全体をカバーするコンテンツを、自分のペースで、必要なタイミングで何度でも受講できます。「あのコマンドなんだったっけ」と思ったとき、すぐに手を動かしながら確認できる環境が1年間手元にあること——これは従来の研修にはない強みです。
2. 「試験に強い」圧倒的な受験サポート

StandardおよびPremiumでは、受験5回+再受験5回、合計最大10回の受験機会と試験準備ツールが含まれています。
一般的な受験バウチャーが1枚単位で有償購入となるのに比べると、この違いは歴然です。「1回で合格しなければ」というプレッシャーから解放されることで、十分に準備を重ねたうえで受験に臨めます。また、試験準備ツールが付属しているため、「自分がどこまで準備できているか」を事前に確認しながら学習を進められます。
なお、Red Hat認定資格の詳細については以下の記事でも紹介をしていますので、合わせてお読みいただけると幸いです。
3. 「書店では買えない」Red Hat公式学習教材をPDF・EPUBで入手できる



ここで、意外と知られていない重要な事実をお伝えします。
Red Hatは、認定資格試験の対策書籍を市販していません。
他のIT資格では、書店やAmazonで試験対策本を購入することができますが、Red Hat認定資格に関しては、そのような市販の公式教材は存在しません。Red Hatが提供するトレーニングの電子書籍(PDF・EPUB形式)は、Red Hat Learning Subscriptionを通じてのみ入手できる唯一の公式学習教材です。
つまり、RHLSを契約することは、トレーニング環境へのアクセスだけでなく、他では手に入らない公式コンテンツそのものを手に入れるということを意味します。電子書籍は手元にダウンロードしておくことができるため、通勤中やオフライン環境でも学習を続けられます。「ちゃんとした教材で勉強したい」というニーズにも、RHLSはそのまま応えられる設計になっています。
4. 「実機で磨く」1年間アクセス可能なハンズオンラボ

RHLSをご利用のユーザーは、Red Hatが提供するハンズオン環境に1年間アクセスが可能です。
Courseでは年間100時間、StandardおよびPremiumでは400時間の演習環境の利用権が提供されます。
「講義は分かったけど、実際に手を動かしてみないとイメージが湧かない」——これはインフラエンジニアなら誰でも経験する感覚です。RHLSのハンズオンラボは、自分のPC環境に依存することなく、ブラウザから実機相当の環境にアクセスして演習できます。400時間というのは、単純計算でも約16日分。これだけの実習時間が1年間のサブスクリプションに含まれているのは、他のトレーニングサービスではほとんど見られない水準です。
また、この演習環境のありがたいポイントの1つはRed Hatが用意したシナリオベースで特定の機能を実装したり、トラブルを解決するという演習が含まれている点です。 エンジニアの方の中には「用意された演習環境ではなく、自分で演習環境を作ってことエンジニアだ!」という方もいるでしょう。
しかし、初学者にとって自分で0から検証環境を用意したり、構築しないといけないとなってしまうと、それ自身が学習のボトルネックになってしまったり、 モチベーションの低下に繋がる可能性もあります。
Red Hatが提供する操作演習環境は、こうした問題の解決にも繋がります。
5. RHLS CourseとPremiumにはインストラクター主導のバーチャルライブクラスも含まれる
RHLS CourseとPremiumでは、自習型コンテンツに加えて、インストラクター主導のバーチャルライブクラスも含まれます。
※ Courseでは1年間に1種類のコースのみ、Premiumは無制限に受講可能
「動画を見るだけでは理解が難しい」「インストラクターに直接質問したい」というニーズに応える形で、ライブクラスが組み込まれているのがCourseとPremiumの最大の特徴です。自習の柔軟性と、ライブ指導の深さを両立できる点で、本格的なスキルアップを目指す方には特に強くお勧めできます。
コスト試算:3コース以上で元が取れる
「RHLS StandardやPremiumは、単体の価格だけを見ると高く感じる」——これはよくいただく率直な感想です。
ただ、ここで少し立ち止まって計算してみてください。
Red Hatのコースは種類によって価格が異なりますが、一般的なコースを個別に受講した場合のコストと比べると、StandardまたはPremiumのサブスクリプションは、3コース以上を受講するだけで費用的に逆転します。
さらに、個別購入では別途費用がかかる以下がすべて込みである点を忘れてはいけません。
- 試験バウチャー
- 試験準備ツール
- 1年間アクセスが可能なハンズオンラボ環境
1年間で複数のスキルを伸ばしたい、複数の認定資格を取得したいというエンジニアにとっては、実質的に最もコストパフォーマンスが高い選択肢と言えます。組織として複数のエンジニアのスキルアップを計画している場合はなおさらです。
「1人で受けて終わり」ではなく「組織の投資」として
RHLSのユニークな点は、個人の学習手段としてだけでなく、組織のスキル戦略の核として使えることです。
ITマネージャーや人事担当者の視点で整理すると、従来型のトレーニング予算の使い方と比べた場合にこんな違いがあります。
従来型:年に1〜2回の集合研修 → 受講後に内容が定着しにくく、資格取得率も伸び悩む
RHLS:1年間の継続学習環境 → 受験サポートが手厚いため資格取得が促進され、スキルの定着度も高まる
なお、Enterprise Strategy Groupによる経済効果の分析(2024年1月)においても、Red Hat Learning Subscriptionの組織レベルでの投資対効果が示されています。
https://www.redhat.com/en/engage/the-economic-impact-of-training-analyst-material

まとめ:People Modernization の時代へ
「システムをモダナイズする」というプロジェクトは、多くの組織が取り組んでいます。しかし、そのシステムを動かし続けるエンジニアのスキルが追いついていなければ、投資は十分に回収できません。
Red Hat Learning Subscriptionは、単なる「研修パッケージ」ではなく、組織の技術変革を人材面から支える、1年間のオールインワン成長プラットフォームです。
- 1年間のいつでも学べる環境
- (再受験を含む)最大10回の認定資格試験受験機会と試験準備ツール
- 1年間アクセス可能なハンズオンラボ
- CourseとPremiumならバーチャルライブクラスも込み
- 3コース以上の受講で、個別購入より費用対効果が逆転
システムだけではなく、人もモダナイズする時代。
そのための第一歩として、ぜひRed Hat Learning Subscriptionの検討をお勧めします。
まずは無料トライアルから試してみてください。
https://www.redhat.com/ja/services/training/learning-subscription/trial
