CockpitでRHELをかんたん操作

Red Hatの森若です。

普段あまり使わないソフトウェアや操作について、コマンドラインで処理するのはとっつきにくいものです。ソフトウェアによっては機能拡張を活発にしているものもあり、既存の機能はよく使うけれど新機能にはあまり馴染みがないというケースもよくあります。

RHELやFedoraではGUIで色々なものが管理できるよう整備されています。たとえばNetwork管理、ストレージ、サービス管理、ファイアウォール管理、パッケージの更新、サブスクリプションの登録などがGUIで管理できるように整備されています。しかしLinuxのGUI環境は使っていないというお客様も多くいらっしゃいます。

この状況に対して、コマンドラインツールとGUIツールの中間的な存在として、Web UIが用意できるといいですね。そこでGUIアプリケーションのために整備されたAPIやdbus(linuxサーバ内での通信に使われる仕組み)を活用して、Web UIを提供するCockpitが登場しました。

cockpit-project.org

Red Hat Enterprise Linuxでは7からCockpitが同梱されており、マイナーバージョンごとに更新されています。RHEL 7.4からはCockpitの中心となるコンポーネントがExtrasチャネルからBaseOSチャネルに移動され、通常のRHELの一部としてサポートされるようになりました。

RHELでのCockpit利用について簡単な紹介動画を公開しています。RHELサーバ管理にCockpitを使う

Cockpitはかなり簡単に機能拡張ができるようになっています。自分で作ったソフトウェアなどのために管理ページをひとつ追加したいというような場合にも簡単に対応できます。Cockpitを拡張するには

Cockpitのプロセスはsystemdのsocket activationを利用して必要になるまで起動しません。そのためCockpitを利用していない時には事実上リソースを消費しないよう工夫されています。cockpitプロセスの様子をみる

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