その後:Red Hat Forum Tokyo 2019 AKAsAKA Studio "Red Hat の疑問に答えちゃいます"

みなさんこんにちわ。ソリューションアーキテクト の荒木です。

赤帽エンジニア アドベントカレンダー6日目は、11月15日 に開催されました、Red Hat Forum Tokyo 2019 の特設企画"AKAsAKA Studio".『Red Hat の疑問に答えちゃいます』の続編になります。

コーナー概要

『Red Hat の疑問に答えちゃいます』のコーナーは、Red Hat 製品や会社、その他、なんでも質問を広く募って、その中から、番組進行サイドが独断と偏見で抽出し、絶対に正しいとは言えないレベルで(つまり、主観と直感で)答えるという企画でした。実際に、放送をご覧いただきました方は、楽しんでいただけたでしょうか。

今日は、番組で取り上げさせていただいたもの、お答えできなかったものを、改めてここに取り上げてみたいと思います。内容は、非テクニカルですので、お時間のある時に斜め読みいただければと思います。 尚、放送にて回答した内容とは異る事を書くかもしれませんが、ご容赦ください。また、質問は、ペンネームで頂き、こちらも掲載させていただきました。本記事に掲載するうえでは、敬称を略させていただいております。

RHEL愛

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Q1
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Q2
Red Hat Enterprise Linux は、私達にとって最も有名な製品です。 個人的には、Open Source Software として初めて使ったのが、Linux Magazine 等の雑誌付録のRed Hat Linux 6(つまり、無償版...)だったもので、その系譜で最新バージョンがリリースされたというのは、今年とても印象的な出来事でした。 また、Red Hat 製品の多くは、Red Hat Eneterprise Linux を前提に、QEが行われる為、OSが進化することで、他製品もその恩恵を得ることができることとなります。ですので、私個人としては、新しくなった事はたいへん喜ばしい事であると感じています。 尚、この質問に関しては、私が答えるよりも 森若の講演をご覧いただくのがより良いのではないかと思いますので、掲載いたします。

Red Hat 社名の由来

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Q3

この質問、放送で取り上げさせていただいたのですが、私は恥ずかしながら知りませんでした、、、私がちゃんと覚えるという意味で、改めてここに、掲載させて頂こうと思います。

Red Hat got its name from founder Marc Ewing who wore a red Cornell University lacrosse hat, given to him by his grandfather, while attending Carnegie Mellon University. [1]

ということで簡単に訳すと、 Red Hat という名前は、創業者のマーク ユーイングがカーネギメロン大学に在学中に、彼の祖父から贈られたコーネル大学の赤いラクロスハットをかぶっていた事に由来しているとのことです。なぜ、違う大学の帽子を被っていたのか。そして、Red Hat といえば、赤いフェドラハットですが、そのルーツは、ラクロスハットだった。ということで、謎の深みにハマってしまいそうな話題ではあります。が、ちゃんと説明できるエピソードがあってよかったです。

新製品には体当たり

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Q4

これも、放送で取り上げさせていただきましたが、Red Hat のエンジニア像をある面で、とても象徴していることじゃないかと思いますので、改めて掲載します。 尚、あくまで、『私の場合』として参考としていただけたら嬉しいです。

  • 進める順番/優先順位
    • 製品マニュアル
    • コミュニティーのフォーラムや関連するBLOG
    • 素振り
    • トレーニングコンテンツ
    • コードを眺める

私は主にクラウド製品を扱うプリセールスですが、Red Hat OpenStack Platform や、OpenShift Container Platform といった複数のソフトウェア、コンポーネントを組み合わせて構成されている製品については、まず、その大枠を掴むことから始めるようにしています。 とは言うものの、馴染みのないテクノロジーだと、ちょっとドキュメントを眺めてみたところでほとんど理解できません。結果、沢山の疑問やキーワードっぽい単語を得ることとなります。これらのよく分からない事をたよりに、コミュニティの情報をざっと収集します。 ちなみに、私の場合、ちょっと調べるとすぐに飽きてしまうので、嫌にならないうちに動かすことを試みます。クラウド製品やプラットフォーム製品は、まずは、構築しないと観察することもできませんので、「取り敢えずインストール&セットアップしてみよう」となるわけです。ほとんどの場合、この段階が最も大きな壁となるように思います。Red Hat Enterprise Linux を除いては、一発でインストール&セットアップできることは無いように思います。 尚、スムーズに出来無い理由は、様々ありますが、基本的には、マニュアルで想定している前提条件と、実験用に構築する環境の前提条件が異っている事が主な原因ではないかと思います。 時間の許される限り、動くまでひたすら何度も繰り返し、構築しては壊し、しては壊しする(この行為を一部社員の間で、素振りと呼んでいます。)そのうちに、知識の誤りの訂正と、不具合のワークアラウンド知識が貯っていきます。 急いでいたり、時間が確保できない場合は、社内のトレーニングコンテンツを使います。また、色々、試行錯誤した上で、やはり、思い通りに動かせない場合や、環境の制約で確認することが出来無い機能については、ソースコードを参照しています。

先にも述べましたとおり、ここに紹介したのは、あくまで私のやり方ですので、エンジニアによって実際は、様々、異るアプローチを取っているように思います。ただ、他のブログ記事からも想像できますが、共通してるのは、どのエンジニアも、なるべく早いタイミングで、実際に手を動かしてテクノロジーに触れているという点と、想定通りにいかない場合、積極的にソースコードを確認している点ではないかなと思います。また、もし、コードの不具合と断定できた場合は、コミュニティーにパッチの提案をしたりもしています。

こういった、全然特殊でもなんでもない取り組みを経て、時間の経過と共にドキュメントが充実してくるという点もあり、新しい製品やテクノロジーを使い倒せるようにしています。

おしまい...に...

ということで、幾つかピックアップして、回答してみました。放送の時に宣言した、「好みのエディタアンケート」については、まだ着手できていないので、結果が出た頃に記事とさせていただこうと思います。

最後となりますが、事前の質問の投稿や、番組を現地やネット経由でご覧いただきました皆様、ありがとうございました。もし、こういった企画が楽しんでいただけるようでしたら、継続的に、情報発信の方法の一つとして、動画媒体も活用していきたいなと思いました。

それではまたの機会に〜

引用/注釈

[1] : 25 things you should know about Red Hat

* 各記事は著者の見解によるものでありその所属組織を代表する公式なものではありません。その内容については非公式見解を含みます。