OpenShift API ManagementをDeveloper Sandboxで試してみよう!

こんにちは。Red Hatでソリューションアーキテクトをしている杉本 拓です。

今回は先日リリースされたOpenShift API Management Developer Sandboxについて、Red Hat Developerのブログ記事Experiment with the OpenShift API Management Developer Sandboxの翻訳を通じて紹介したいと思います。このOpenShift API Management Developer Sandboxを利用するとOpenShift API ManagementのAPI管理機能とOpenShiftでのブラウザベースでの開発環境を無料で試すことができるようになります。


Red Hat OpenShift API Management は、開発者がクラウドネイティブなアプリケーションの更新、デプロイ、スケールを容易にできるようにするためのホスティングされたマネージドサービスです。OpenShift API Management は、Red HatのManaged OpenShift クラウドへのアドオン製品です。 最近まで、OpenShift API Management を試すには、Red Hat OpenShift Dedicated または Red Hat OpenShift Service on AWS にアクセスする必要がありました。しかし現在、Red Hat OpenShift API ManagementがDeveloper Sandbox 環境で利用できるようになったことをお伝えすることができ、とても嬉しく思っています。この記事では、SandboxでのOpenShift API Managementの使い方について、ご紹介していきます。

サンプルアプリケーションの起動

OpenShift API Managementを利用することで、大規模なデプロイ環境であったとしても自社でそのインフラの運用管理をすることなく、API管理を行うことができるようになります。さらに、OpenShift API Management はマネージドの Red Hat OpenShift とネイティブに統合され、効率的な開発者エクスペリエンスを提供しており、API ファーストのアプローチでマイクロサービスベースのアプリケーションを開発、管理、セキュリティ保護、スケーリングすることが可能です。ダッシュボード画面からは、ツールのダウンロードや API の管理を簡単に行うことができます 。 Sandboxのユースケースでは、Quarkus のサンプルアプリケーションを OpenShift にデプロイし、サービスディスカバリーの機能を使用してアプリケーションを Red Hat 3scale API Management にインポートし、API キーによる認証を使用して API を保護するプロセスを説明しています。

コンテナ化されたアプリケーションのデプロイ

コンテナ化されたアプリケーションには、ポータビリティ、セキュリティの向上、さらに迅速なデリバリなど、開発者にとって多くの利点があります。Sandboxのユースケースでは、OpenShift API Management Developer Sandbox環境を使用して、どのようにコンテナ化されたアプリケーションを構築していくかが紹介されています。このユースケースに記載されている手順を実行することで、QuarkusアプリケーションをOpenShiftにデプロイし、そのアプリケーションを簡単に検出してAPI管理できるようにするための設定方法についても学ぶことができます。図 2 は、開発者が どのようにサービスに関する詳細設定情報を追加して、OpenShift API Management 内でアプリケーションが検出できるようにするための方法を示しています。

図2: トポロジービューでAPIのサービス詳細設定の表示・変更が可能

API キーによるセキュリティの有効化

API キーは、アプリケーションを識別するための簡単な方法であり、プロジェクト業務としてAPI リクエストを課金などに紐付ける際にも役に立ちます。OpenShift API Management Developer Sandbox の環境では、APIキーを使用してAPIcasatインスタンスというプロキシを経由してAPIリクエストをルーティングすることができます。APIcast インスタンスを使用すると、内部APIと外部APIの両方のサービスを Red Hat OpenShift API Management で統合的に管理することが容易に実現できます。APIcastでは、API のセキュリティルールとポリシーが適用されます。また、アプリケーションプラン (図3)を通じて、リソースの使用やその他の API の詳細を制御することができます。

図 3: アプリケーションプランではAPI を使用する際のリソースに対するアクセス可否などを決定

さらに、このSandbox環境ではシングルサインオンの機能を追加することが可能となっており、APIのセキュリティをより高いレベルに引き上げることができます。このトピックに関する今後の記事にご期待ください。

まとめ

Red Hat OpenShift API Management の概要サイトで詳細を確認し、OpenShift API Management Developer Sandbox を今すぐ試してみてください。また、Red Hat Developer に戻って OpenShift API Management の使用方法に関するより詳細な記事とラーニングパスを参照することも忘れないでください。

* 各記事は著者の見解によるものでありその所属組織を代表する公式なものではありません。その内容については非公式見解を含みます。