Apache Camel Advent Calendar 23日目の記事は、サポート担当古市が担当します。 テーマは、「Camel x AI / Project Wanaku」
今回の記事は、全てアップストリームのお話です。現時点では製品に組み込まれておりませんが、純粋にコミュニティーの最新状況についてお話しするのも良いかと思い執筆します。 数年前から過熱している AI関連技術と Apache Camel を掛け合わせることで何が変わるのか、今年の Devoxx UK でとても興味深いセッションが公開されました。
段階的なデモを通して披露された「AI Driven Integration with Apache Camel」の未来は、とても興味深いものでした。 既存の Camel インテグレーションに Camel AI Components を加えることで AI Driven Integration へ対応させることができるのは、システム改修に強いと言われる Apache Camel の特徴であり、 Apache Camel x AI ならではのソリューションだと思います。
そんな未来に向けて、２つの大きな取り組みが進んでいます。
- Apache Camel AI Components
- Project Wanaku
Apache Camel AI Components
camel コンポーネントを用意し、各 AI関連技術と連携します。
- LLM 関連
- Deep Learning 関連
- ベクトルデータベース 関連
- グラフデータベース 関連
LLM 関連については、Devoxx UK のデモでも使われていました。 Deep Learning 関連については、開発者による日本語記事がいくつか公開されています。
今後も対応コンポーネント数の追加や各コンポーネントの成熟度が進むと思われます。
Project Wanaku
2025年3月に公開された オープンソース MCP Router, Wanaku です。
Wanaku is designed to be the ultimate bridge between AI agents and enterprise systems. It offers: Unified Integration: One system to connect your agentic applications effortlessly. User-Friendly CLI/UI: Quickly expose resources and add new tools – supporting HTTP, Kafka, FTP with many more planned for the next releases. Reusable Toolsets: Organize and share tools across projects. Pluggable Architecture: Easily extend your integration capabilities with new services, powered by Apache Camel.
こちらにも紹介記事があります。
WHAT IS WANAKU? Before we dive in, let’s briefly introduce the new player. Wanaku is an open source integration service designed to securely connect AI agents with enterprise systems. At its core, it’s an MCP Router—a central, secure gateway that manages and governs how AI agents access specific “Tools” (functions) and “Resources” (data). It acts as a proxy, filtering and securing the capabilities you want to expose to your LLMs. And thanks to its new Camel Integration Capability, Apache Camel is now a first-class citizen in this new AI-driven world.
近年の AI時代と言えば LLM を使った取り組みが主流ですが、社内の既存サービスをどう LLMと連動させるかが悩みどころなはずです。 wanaku により既存の社内サービスを適切な範囲で公開し、MCPサーバーや LLM と簡単に連携できる環境を用意できるのであれば、とても興味深いプロジェクトと言えるのではないでしょうか。 デモプロジェクトから、どんなことができるか見えてきます。
Wanaku router から登録した camelルートを呼び出すデモも興味深いです。
Camel AI Components, Project Wanaku どちらのアプローチからも、AI Driven Integration への発展を感じられるかと思います。 まずは最初の１歩として、今から Apache Camel を使った簡単なインテグレーションから初めてみては如何でしょうか。
明日の advent calendar 24日目では、「Camel の最前線を追いかける」 についてご紹介します。 アドベントカレンダーの一覧はこちらです。 qiita.com
