Red Hatでソリューションアーキテクトをしている小島です。
Red Hat Certified Engineer (RHCE) の研修コースについての最新情報をご紹介します。
RHEL8の正式リリースに伴って、RHEL関連の研修コースが刷新されました。
その中でも特に大きく変更されたのがRHCE関連のコースです。
RHEL7までのRHCEコースは、ネットワークサービス(DNSキャッシュ/iSCSI/Apache/Postfix/NFS/Samba/MariaDBなど)の設定を中心に扱っていましたが、RHEL8からはAnsibleによる自動化を扱うコース(RH294)になりました。
RH294のコースを受講いただくことで、システム構築や運用に対する「入力/出力の再現性」を重視したAnsible Automationのスキルを習得できるようになっています。もっとも、その分従来のRHCEコースで扱っていた項目が削除されているのですが、今後それらの項目に対する設定は、対応するAnsibleモジュールを利用して行っていただくようになります。これらを受講者にイメージしていただくために、RH294のコースの中でもRHELの運用に関するモジュールの利用例や公式ドキュメントへのリンクを紹介しています。さらにAdvanced Automationコースとして、Ansible Best Practiceを扱うコースも近々リリース予定です。
また、上記FAQページにも記載していますが、従来のRHEL7版RHCEコースもあと1年間ほど提供する予定です。こちらも必要に応じて受講をご検討ください。これらのコースを始めとしたRed Hat各種製品のオンライントレーニングコースを、Red Hat Learning Subscription (RHLS) という形で提供しています。7日間のフリートライアル版もありますので、ぜひともお試しください。
RHCE関連の研修コースを一通り受けてスキルに自信がついた場合は、Red Hatの認定試験を受講されて対外的にアピールできる資格(RHCSAやRHCEなど)を取得するのもオススメです。RHEL7版のものとなりますが、Red Hatのサポートエンジニアが記載している記事も参考にしてください。
補足情報 その1:
適切なAnsible Playbookを書いてシステムに適用すればO.K.というのは分かるんだけど、そうはいっても設定や運用などでトラブった時に原因追求(細かいログを見たりするなど)できるようなスキルを習得したい、という需要もあると思います。そのような方々のために、Red Hat Enterprise Linux Diagnostics and Troubleshooting (RH342) というコースを提供しています。こちらはRHEL7版のコースとなりますが、トラブルシューティングに関する基礎スキルを習得するコースであるため、幅広く応用が効くものになります。RH342はRHLSで受講できますので、こちらの受講もご検討ください。
補足情報 その2:
また、Red Hat Enterprise Linux 8 New Features for Experienced Linux Administrators (RH354)というコースを提供しています。このコースはRHEL8が正式にリリースされる前から提供しており、RHEL7システムの運営者、管理者、システム主任管理者などの方々が、RHEL8関連のスキルを短期間で習得できるよう、RHEL8のパブリックベータを利用して主要な変更点と新機能を紹介しています。RH354もRHLSで受講できますので、こちらの受講もご検討ください。