
※本記事は OpenShift Virtualization アドベントカレンダーの 1日目の記事です。 qiita.com
目次
- 目次
- はじめに
- 【積極採用中!】Red Hat 採用に関するお知らせ
- この記事のゴール
- Q. Red Hat OpenShift Virtualizationとは?
- 余談: 意外と知られていないRed Hat OpenShiftのユニークな特徴
- Q. どれくらいの価格なのか?
- Q. Red Hat OpenShiftとは?
- Q. Kubernetesとは?
- Q. つまり、コンテナのために用意された商用クラスター環境上で、仮想マシンも実行できるのがOpenShift Virtualizationと言えるか?
- Q. OpenShift Virtualizationに登場するサーバ仮想化関連の技術スタックは?
- KubeVirtとOpenShift Virtualizationの関係
- Q. サーバ仮想化はなぜ必要とされるのか?
- Q. コンテナはなぜ必要とされるのか?
- Q. 結局コンテナとKubernetesはどう繋がるんだっけ?
- Q. OpenShift Virtualizationはどのようなユーザーに向いているのか?
- あとがき
はじめに
皆さんこんにちわ、Red Hat Global Learning ServicesでLearning Solution Architectを担当している坂井 大和(@lab8010)です。
普段はよくhttps://x.com/lab8010 というアカウントでRed Hatの製品やサービスを中心にIT関連の情報(たまにプライベートな投稿)を配信しています。

これからよろしくお願いいたします
本記事が私にとって、赤帽ブログの初投稿記事となります。
これまでは本ブログには読者としてアクセスをしていましたが、まさか自分が赤帽ブログを書く側になるとは夢にも思っていませんでした。
素晴らしい著者による記事が多いブログですので、私もブログの価値をより一層高められるように頑張りたいと思います。
【積極採用中!】Red Hat 採用に関するお知らせ
Red Hatでは事業拡大に伴い人材を募集しています。
本記事でご紹介している『OpenShift Virtualization』に関するコンサルタントを募集しています。もし少しでも興味がある方は、ご応募または本記事を執筆している私坂井までお気軽にDMをください。(X / Linkedin)
この記事のゴール
この記事を読み終わった頃には、読者様が次のことが出来る状態になって頂きたいと考えています。
- Red Hat OpenShift Virtualizatioの特徴を1つ以上理解し、説明できる
- Red Hat OpenShift Virtualizationと他の仮想化プラットフォームとの違いを理解し説明できる
すでに赤帽ブログを始め、多くのブログ記事でOpenShift Virtualizationについては記事化されています。本当にありがたいことです。
私の記事では特定機能の具体的な紹介や設定、操作などではなく、『そもそもOpenShift Virtualizationって何?その価値は?特徴は?製品の位置付けは?』というメジャーな疑問に対し、私の言葉で解説していきます。
上記の次第のため、OpenShift Virtualizationを使用して仮想化を始める方や検討している方が最初に読むべき記事になればいいなとも思います。
それでは、早速本編に入っていきましょう。
本編ではQA形式を用いて、製品への理解度を深めていきます。
Q. Red Hat OpenShift Virtualizationとは?
A. Red Hat OpenShift上で仮想マシンを実行するための機能です。
オンプレミス環境で使用可能なOpenShiftは4種類のエディションが存在します。
これら全てのエディションで、本機能(OpenShift Virtualization)は使用可能です。
本ブログのバナーに使用している画像には『OpenShift Virtualization Engine』という記述がありますが、これは下図内の一番左にある最もリーズナブルなエディションを示します。
余談: 意外と知られていないRed Hat OpenShiftのユニークな特徴
また、意外と知られていないのはOpenShift Virtualization上でRHELの仮想マシンを構成する場合、仮想マシンとしてのRHELに対するサブスクリプションもOpenShiftのサブスクリプションに含まれている*1ことです。
分かりやすくいえば、サブスクリプション込みのRHEL仮想マシンをOpenShift Virtualization上で無制限に実行可能ということです。
もし読者の方で『本番環境はRHELを使用しているけど、テストや開発環境にはRHELのサブスクリプションは用意できないからRHEL互換OSを使わないといけない』というシーンに当たったことがある場合は、OpenShiftが持つ仮想化機能を活用することは1つのソリューションとなり得るわけです。
世の中には様々なサーバ仮想化ソリューションが存在しますが、このユニークな特徴はRed Hatのソリューションで仮想化をする大きな理由になると言えます。
本内容については以下のページ内にその記述があります。
項目タイトル: Red Hat Enterprise Linux エンタイトルメント
OpenShift Kubernetes Engine、OpenShift Container Platform、OpenShift Platform Plus には、コンピュートノードとインフラストラクチャ・ノード用の Red Hat Enterprise Linux エンタイトルメントが含まれています。これには、アプリケーション向け Pod のエンタイトルメントと、VM 向けのゲスト OS のエンタイトルメントも含まれます。
この表現は、数多くの記事でも使われる極めてよく見かけるメッセージです。
それで終わってしまっては、この記事のユニークさが出ませんので、この記事では順を追って上から下に読んでいくにつれ、機能への理解が深まる流れを大切にしていこうと思います。
Q. どれくらいの価格なのか?
上述の通り、OpenShift Virtualizationには多段階的なエディション設定があります。
今回は私の直近のX.com上での投稿をご紹介致します。こちらは4つあるエディションのうち、最もリーズナブルなRed Hat OpenShift Virtualization Engineの1ノード辺りの価格です。
※以下の内容は、SNS上での投稿時点のものです。
これがOpenShift Virtualization Engineの価格です
— Yamato@Red Hat/Learning Solution Architect (@lab8010) November 29, 2025
(1ノード当たり30万円から)
※OpenShiftというRed Hat式Kubernetesの入門エディション
※4つあるオンプレミス向けエディションの中で、仮想マシン実行に振り切ったエディション
(次ポストに続く)https://t.co/lNFmXo9UI1 pic.twitter.com/QudFNvPl1N
また、上記と併せてお読み頂きたいのが次のガイドです。
このガイドでは各種OpenShiftのエディションの概説と必要なサブスクリプション数の計算のための例などが掲載されています。
製品の価格やサブスクリプションの内容は、時期によってはマーケットのニーズを見て改定される場合もあるため、実際の価格は弊社営業担当より取得をした見積もりにてご確認ください。
Q. Red Hat OpenShiftとは?
A. Red Hatが提供するKubernetesディストリビューションです。
Linuxカーネルを使用するオペレーティングシステムにもFedoraやCentOS、RHELのように利用シーンや搭載機能の違いごとにディストリビューションという区分けがあるように、Kubernetesにもディストリビューションがあり、OpenShiftはRed Hatが提供、サポートをしているものです。
世の中に存在する他のKubernetesディストリビューションとしては次のようなものが挙げられます。
- マネージド Kubernetes サービス – Amazon EKS – AWS
- Azure Kubernetes Service (AKS) | Microsoft Azure
- Google Kubernetes Engine(GKE) | Google Cloud
同じKubernetesのはずなのに、なぜこうも似たようなものがあるかと言うと、上述の通りコアであるKubernetesは共通ではあるが、それを取り巻く追加の要素で各提供元がユニークな機能を持って差別化をしているようなイメージです。
身近なものに例えて言えば、日本食としての寿司は、海外ではその国の食文化やニーズに応じて変化して提供されます。
ある意味これは、その国のニーズを取り入れて誕生したディストリビューションと考えられるかもしれません。
こんな風に、Kubernetesに対しRed Hatの思想やサービスを加えて提供しているものがOpenShiftなんだな、と解釈をして頂けると嬉しいです。
Q. Kubernetesとは?
A. Pod*2などに対して耐障害性や拡張性などの商用基盤で求められる高度な機能を提供するクラスタリングソフトウェアです。
このPodと呼ばれる単位の中に、アプリケーションを持つコンテナを実行することで、商用アプリケーションに対しKubernetesが持つ機能を提供することができるため、コンテナとKubernetesは多くのコンテンツでよく一緒に登場することが多いのです。
Q. つまり、コンテナのために用意された商用クラスター環境上で、仮想マシンも実行できるのがOpenShift Virtualizationと言えるか?
A. はい、その通りです。
より正確にいえば、『Kubernetesの仕組みを使用し、サーバ仮想化環境の運用管理監視』が出来るようにしたものが、Red Hat OpenShift Virtualizationです。
質問提起文で、仮想マシンもと記述しているのは1つのOpenShiftクラスター上でコンテナワークロードも仮想マシンも同時に実行可能*3だからです。
Q. OpenShift Virtualizationに登場するサーバ仮想化関連の技術スタックは?
A. 次のようになっています。
- 仮想マシンを作成/実行/管理する仕組みとして、KVM、QEMU*4
- Kubernetesを通じて仮想マシンを管理する仕組みとして、KubeVirt
上記のKubernetesの解説の項目では以下の表現を使用しました。
Podと呼ばれる単位の中に、アプリケーションを持つコンテナを実行することで
Kubernetes環境では、管理される側はPodと呼ばれる外装を纏っていると考えてみましょう。
これまではアプリケーションを持つコンテナをPodとして活用してきましたが、
KubeVirtやOpenShift Virtualizationでは、仮想マシンをPodの中に入れて管理します。
つまり、ざっくり解説で図解してみると次のようなイメージです。
- コンテナはコンテナエンジン/コンテナランタイム(CRI-Oとcrunまたはrunc)により制御されている
- OpenShift 4.18からはデフォルトのコンテナランタイムはcrunとなっています。従来のバージョンではruncが採用されていました。詳細は次のURLをご確認ください。
- OpenShift 4.18からはデフォルトのコンテナランタイムはcrunとなっています。従来のバージョンではruncが採用されていました。詳細は次のURLをご確認ください。
- 仮想マシンはQEMU*5とKVMによって制御されている
- 異なるワークロードではあるが、Podとして取り扱う事でKubernetesベースの命令を持って管理対象とすることが可能

上記のように、QEMU/KVMを用いて仮想マシンをPodとして管理することを可能としたのがKubeVirtプロジェクトです。
KubeVirtとOpenShift Virtualizationの関係
- アップストリーム KubeVirt
- ダウンストリーム OpenShift Virtualization
KubeVirtプロジェクトをベースとして、それをRed Hat OpenShiftに対して最適化した形でサポートも込みで提供しているものがOpenShift Virtualizationです。
Q. サーバ仮想化はなぜ必要とされるのか?
A. リソースの共有によるリソース効率向上を始めとするいくつかの利点を得るため
市場では、VMware by Broadcomを筆頭にデータセンターインフラにおけるサーバの仮想化は2025年後半でも今もなお根強い人気のあるテクノロジーであることに変わりありません。
コンテナやKubernetesと比べると、サーバ仮想化は枯れた技術だったり、レガシーという表現をされる場合もある中、Red Hatはそうした仮想化技術にどうして投資をするのか?そのように考える方も一定数おられるでしょう。
私は前職において、サーバ仮想化に関する業務を担当していましたが、その経験を持って思うことはサーバ仮想化とコンテナはそれぞれが異なる課題を解決するものであるということです。
サーバの仮想化が登場した背景は、『1台のサーバには1つの役割』という常識から『1台のサーバに複数の役割(仮想マシンを用いて)』に変化させたことで、CPUやメモリリソースの利用効率を高め、その結果物理サーバの設置台数削減、仮想化によるレガシーOSの実行環境の確保、仮想マシンのホスト間移行(ライブマイグレーション)など次々と仮想化記述を応用することで多角的な利便性を得るにまで至りました。

物理サーバの価格はそれなりにするため、たった1つの処理だけに使うのは勿体無い
さて、ここでこの問の中で触れた様々な課題を見返して欲しいのですが、これらは誰にとっての課題か?というと『ITインフラの運用や管理に関わる方』の課題という見方ができます。
時代はAIやコンテナ、Kubernetesなどモダンで次世代なテクノロジーが生まれてきている一方で、いつの時代もそれらを実行する環境としてはインフラストラクチャは欠かせません。
現在においてもインフラ機能を司る仮想マシン(例えばActive Directoryドメインコントローラー、DNS、NTPなど)や、VDIとして利用される仮想マシンなど、コンテナ化に向いていないワークロードは散見されます。
そのため、サーバの仮想化は今もなお必要な技術であることに違いありません。
Q. コンテナはなぜ必要とされるのか?
A. アプリケーションの開発、テスト、本番実装のサイクルをより高速で信頼性を高めてくれるから
さて、サーバ仮想化=インフラに関わる課題を解決してくれるものという解説をしましたが、ここではコンテナ=アプリケーション開発における課題を解決してくれるものという流れで進めていきます。
アプリケーション開発を行うデベロッパーは、自身が開発したアプリケーションが動くかどうかをテストしたいと考えることでしょう。
その場合、テスト環境を誰かが用意する必要が出てきます。つまり、次のようなコストが発生します。
- テスト環境のためのハードウェアやOS、ソフトウェアの調達
- テスト環境構築のための知識取得
- テスト環境構築にかかる時間
テスト環境として専用に物理マシンを用意するのは、コスト面、設置スペース、保守面など多くの課題が出てきます。サーバ仮想化環境を使うのも良いですが、ゲストOSのインストール、セットアップ、アップデートなどアプリケーションのテストに至る前の準備が多くなりがちです。
アプリケーションを中心としたビジネスでは、いかにアプリケーションのユーザーに対して素早く新機能やバグ修正を提供していくかが非常に重要視されます。
そのため、上記のようなボトルネックは極力避けるべきであり、次のような思考が生まれてくるはずです。
- なるべく速くアプリのテスト環境が欲しいし、テストも速やかに終えたい
- できれば既存の資産上でテストが出来るとなお助かる
- テスト環境では動いたけど、本番環境では動かないという事態は避けたい
これらのアプリケーション開発者が持つであろう課題を解消するにはまさにコンテナは打ってつけの存在だと言えます。

仮想マシンと比較した場合、単一のコンテナはCPU/メモリ/ディスクなどのリソース消費量が小さいため、特別巨大なハードウェアリソースを積んだマシンでなくとも手軽に起動ができます。そのため、テストをしたいアプリケーションをコンテナに搭載し、すぐ起動をしてテストを開始することができます。
物理または仮想マシン上でテスト環境を構築する場合、少なくとも次のような作業が想定されます。
- OSのインストールイメージの準備
- デバイスドライバーの準備
- インストール時の設定入力
- OSインストールの待ち時間
- OSインストール完了後のパッチ適用
要は、多段階的に時間がかかる準備が存在しうるという事です。
これに対してコンテナをテスト環境として利用する場合、コンテナ上で実行されるアプリケーションに対してどのOS相当として実行されるコンテナとするかを指定する必要があります。これをコンテナイメージと呼びます。
なお本記事の性質上、コンテナについてフォーカスをしすぎると主題から外れてしまうため、コンテナについての概念や基礎を理解したい方は私の個人ブログを参考にしてみてください。
この際、コンテナイメージとしてRed Hat Enterprise Linuxを指定すること*6もできます。
Red Hat OpenShift上で実行されるRHEL UBIを使用したコンテナ環境(正確にはUBIを使用したコンテナを実行するPod)もまた、上記でご説明をした仮想マシンと同様に起動数に制限はなく、必要なだけ起動ができます。*7
Q. 結局コンテナとKubernetesはどう繋がるんだっけ?
コンテナを実行するだけならノートPCなどにコンテナエンジンをインストールして実行するだけでも実行は可能です。
しかし、商用アプリケーションを実行する場合は耐障害性や拡張性を備えたクラスタリング環境が必要です。一般的なPC環境ではこれらの準備は難しいでしょう。
そこで、Kubernetesがその役割となることで、コンテナに対してエンタープライズクラスのクラスター環境を提供可能となるという流れとなり両者が繋がっていきます。
Q. OpenShift Virtualizationはどのようなユーザーに向いているのか?
A. Kubernetesを活用しながら、コンテナと仮想マシンの共存を目指したいユーザー
現在のITインフラ市場においてサーバ仮想化は成熟したテクノロジーとなりました。
その結果、殆どのサーバ仮想化製品は運用管理で必要される主要な機能を一通り備え、どれも似たように見えるという感想もあるかもしれません。
ここで、Red Hat OpenShift Virtualizationにはどのような差別化要素があるかを列挙します。
- 仮想マシンおよびコンテナに対して、RHELを無制限に使用できる
- 多くのハイパーバイザーと違い、仮想マシンをPodとして取り扱い、Kubernetesの仕組みを通じて管理運用できる
- 多くの他社ハイパーバイザーでは新機能実装のために仮想マシンベースのアプライアンスを構築するが、Red Hat OpenShift環境では仮想マシンではなくコンテナベースで機能追加が可能である
- 将来的に仮想マシンをコンテナ化する場合に、そのために必要な仕組みや機能、サービスが揃っている
- オープンソースベースの先進的な仕組みやソリューションを、Red Hatのサポートを受けながら安心して使用できる
上記の要素があることで、次のような様々な利点をOpenShiftユーザーは得やすくなると言えるでしょう。
- CentOS StreamをはじめとするRHEL互換OSの採用をする場面が減らせる。
- つまり、RHELとRHEL互換OSの2種を持つケースが減る
- つまり、それらを管理にかかるオーバーヘッドが減る
- つまり、RHELを使用すればRed Hatサポートを活用できるシーンが増える
- アプリケーションの実行環境にはコンテナ、インフラ機能の実行環境には仮想マシンという2つの仕組みを、OpenShiftという1つのプラットフォーム上で実行することができる。
- 新機能実装時に使用されるリソースオーバーヘッドは仮想マシンと比べると少量で済むことが多い(アプライアンスレベルでの比較)
- 仮想マシンを将来的にコンテナ化出来れば、物理リソース*8の利用量が削減できる
- つまり、物理ホストのダウンサイジングも狙える可能性がある
- つまり、データのバックアップ量が減ることで、ジョブの実行速度が上がる
- つまり、バックアップストレージのサイズもダウンサイジングが狙える
- つまり、リストア時間も短くなり、ダウンタイム短縮も狙える
- OpenShiftでは、Kubernetes由来の様々な便利な機能が使用できる
- ラベルを使用したワークロードの実行箇所の指定
- ネットワークポリシーを活用した通信制御
- ワークロードの負荷状況に応じた自動的なスケールアウト、スケールイン
- 他社ではこれらの機能は上位ライセンスや別製品で提供される場合があるが、これらは全てKubernetesが持つ極めて標準的な機能である
- 競合他社よりも先んじてオープンソース主導のテクノロジーをRed Hatのサービスを活用しながら現場への実装が狙える
- つまり、企業としていち早くお客様に価値を提供できるチャンスが増える
- つまり、オープンソース主導のテクノロジーを採用する事で、ベンダーに依存しないテクノロジー、技術を活用できるため、企業のインフラストラクチャーの拡張性と柔軟性を維持できる
あとがき
いかがでしたでしょうか。
主題はRed Hat OpenShift Virtualizationとは?とし、OpenShiftにおける仮想化アーキテクチャの紹介からはじめ、後半ではコンテナの有用性についても紹介しました。
仮想マシンもコンテナも、どちらも戦略的に使ってこそ最大の価値を発揮します。
もし、現在使用している仮想マシンが少しでもコンテナ化出来るのであれば、ITインフラの側面では消費物理リソース軽量化、迅速なバックアップやリストアなど大きな利点があります。
アプリケーションの視点においてもアプリケーションの提供サイクルが早まり、最終的にエンドユーザーに対する価値提供がよりスピーディーになります。
OpenShift Virtualizationを使用して仮想化環境を持つということは、ただのサーバ仮想化インフラの移行ではなく、将来的に既存の仮想マシンをコンテナ化することも見据えた方に向けた最適な選択肢だと言えます。
Red Hatでは、そうしたハイブリッドなワークロードに対応した製品、それらをサポートするプロフェッショナルなメンバーと彼らが提供するサービスという準備があります。
ぜひ、Red Hat OpenShift Virtualizationを活用する新しいITインフラストラクチャの実装を一緒に始めませんか?
*1:全4種のOpenShiftエディションのうち、上位3種類のエディションに付与されている。
*2:PodとはKubernetesにおけるワークロードの実行単位の1つである。
*3:4つあるOpenShiftのエディションのうち、OpenShift Virtualizationだけはワークロードとして実行可能なものは仮想マシンに限定されます
*4:KVMとQEMUはどちらもOSSであり、現在では多くの企業やハイパーバイザーでも使用されており、高い実績があります。
*5:仮想ハードウェアのエミュレーション
*6:Universal Base Image、通称UBIイメージと呼ぶ
*7:全4種のOpenShiftエディションのうち、上位3種類のエディションに付与されている。
*8:CPU/メモリ/ディスクなど
