Application Services Newsletter 2023年2月号記事

Red Hat のソリューションアーキテクトの井上たかひろです。

Red Hat にはクラウドネイティブアプリの開発に役立つ、ソフトウェアのラインナップが充実していることをご存知ですか? ここでは、それらのソフトウェア [Red Hat Application Services] に関する注目ニュースを、各製品技術に特化したソリューションアーキテクトがご紹介していきます。

今回は 2023/2月号となります。

想定読者
  • エンタープライズアーキテクト
  • アプリケーション開発者
  • システムの提案をするSIerの方

特集1: Red Hat がひっそりと開発しているデータストア - Infinispan の概要

よくいろいろな役割の開発者の方々から「Red Hat はデータストアを持ってないよね」と言われることがあります。 でも、実は、Red Hat はほとんどの人に知られることなくひっそりと昔から開発してきたデータストアがあるのです。

本特集では、Red Hat が開発している OSS データストアである Infinispan の概要を紹介します。 Infinispan は Red Hat Data Grid (RHDG)という名前で提供しています。

Infinispan は「インメモリー・データ・グリッド」と呼ばれる分類のデータストアです。 KVSを使用されている開発者の方からは、「インメモリー・データ・グリッドは、キー・バリュー・ストア(KVS)の事でしょ?」と言われる事が良くあります。インメモリー・データ・グリッドは、データへのアクセス方法はKVSと同じですが、さらにたくさんの機能を持っています。今回は全ての機能を紹介しきれませんが、残りの機能については次回以降紹介していきます。

rheb.hatenablog.com

特集2: 忘れていませんか?APIの見える化

API基盤を検討されているお客様は多いかと思いますが、APIを活用していくためには、どのようなAPIが存在し、どう使ったらいいのか、APIの詳細情報をデベロッパーポータルで公開する「APIの見える化」が重要です。 本特集では、APIの見える化を実現するために、Red HatのAPI管理製品である3scale API Managementのデベロッパーポータルのカスタマイズ方法について解説しています。

rheb.hatenablog.com

特集3: Red Hat SSO(Keycloak)でステップアップ認証してみる(アプリはQuarkusで)

Red Hat SSO 7.6からステップアップ認証がサポート対象になっています。 ステップアップ認証は、OIDCのACR(Authentication Context Class Reference)を利用して実現しており、WebアプリやAPIで、参照の場合はログイン認証のみで、更新の場合はログイン認証+OTPやWebAuthを使った生体認証などができるようになります。こういった処理は自作でやっていたところが多く、本機能を利用することで標準仕様に基づいたステップアップ認証が簡易に実現可能となります。

本特集では、Red Hat SSOでステップアップ認証の設定と、アプリはQuarkusを使って、ステップアップ認証の動作確認を紹介しています。

qiita.com

直近GAになった製品群

最近リリースとなった Application Services 製品群のリストをご紹介します。 見逃している製品が無いか、是非一度ご確認ください。

* 各記事は著者の見解によるものでありその所属組織を代表する公式なものではありません。その内容については非公式見解を含みます。