OpenShift 4.7で追加された日本語Webコンソールとクイックスタートの機能

 
本記事はOpenShiftコンソールの
・多言語UI対応が始まる
・Webコンソール画面でクイックスタートが利用可能
この2つについて取り上げます。

 

はじめに

こんにちは、 クラウドインフラ全般を担当しているソリューションアーキテクトの伊藤です。
OpenShiftはバージョン4.7が提供開始され、様々な機能強化がありました。今回はその様々な機能強化の中でもWebコンソール部分に絞って機能をご紹介したいと思います。
 
OpenShiftは当然のようにCertified Kubernetes Conformance Programを取得しており、
Kubernetesに期待されているKubernetesとしての動作に適合しています。
その上でOpenShiftのWebコンソールでは、Kubernetesをより強化する方向で以下の4点に注力をしています。
・Developing on Kubernetes
・Learning Kubernetes
・Extending Kubernetes
・Managing Kubernetes
 
 
つまり、OpenShiftはKubernetesの上で管理、機能拡張、学習を成し遂げており、それに加えてKubernetesの上でアプリケーション開発ができるような仕組みを整えています。
 

多言語UI対応が始まる

OpenShift 4.7から多言語UIが提供されるようになりました。
従来からの英語に加えて日本語、中国語に対応し、今後は韓国語も追加される予定になっています。
ブラウザの言語設定に合わせてデフォルトの言語設定が行われます。任意で言語の変更も可能です。
 
馴染み深い日本語でWebコンソールが利用可能になったので、今まで英語ばかりで学習しづらかった方には学習の第一歩になるのではないでしょうか。
 
 
 
 

Webコンソール画面でクイックスタートが利用可能

日本語Webコンソールの追加に加えて、クイックスタートの利用が可能になりました。
OpenShiftを使用されている方が、一方的にクイックスタートが利用できるようになった訳ではなく、
デフォルトで備わっているクイックスタートに加えて、自分自身でクイックスタートが作れるようになります!
OpenShiftを提供するプラットフォームエンジニアが、アプリケーション開発エンジニアに向けてHow toを共有することができます。
また、自社サービスとしてOpenShiftを提供している企業様が、自社サービスとしてお客様のためにHow toを提供することもできます。
 
 
そして、なんとこのクイックスタートの機能ですが、KubernetesらしくCRDで提供されています!
ConsoleQuickStart CRDで定義するので、Kubernetesに精通したエンジニアがCRDを使ってKubernetes初心者にステップバイステップで
使い方を教えることができるという、理にかなった仕組みです。
 
 
 
 
クイックスタートの作成にはガイドラインも提供されています。
マークダウンで構成されており、エンジニアであれば比較的低い難易度でクイックスタートを作成することができます。
以下のURLをご確認頂けるとKatacodaによく似た形で実装できることが分かると思います。
 
最初から備わっているクイックスタートを見るには、ConsoleQuickStart CRDで定義されたリソース一覧を検索します。
 

おわりに

本記事ではOpenShift4.7で利用可能になった、多言語UIとConsoleQuickStart CRDについてご紹介をしました。
バージョンが上がるにつれてすべてのエンジニアを支援する仕組みが増えており、コンテナ基盤導入の敷居が下がっていっていると言えます。
 
その他にKubernetes上でのアプリケーション開発を支える仕組みとして以下の記事を紹介いたします。
 
CodeReady Workspacesをカスタマイズして便利に開発してみよう その1
 
Eclipse CheをベースにしたCodeReady Workspaceというもので、Kubernetes上でのアプリケーション開発を支えています。
 
 

* 各記事は著者の見解によるものでありその所属組織を代表する公式なものではありません。その内容については非公式見解を含みます。