AWSでRHEL7を使うには

Red Hatの平です。オンプレミス以外にクラウドプロバイダーが提供する従量課金のRHELがあります。 Red Hat製品を正規に動かすことができるクラウドプロバイダーは、Red Hat認定クラウド&サービスプロバイダーのカタログ からご確認頂けます。

今回はAWSのAmazon EC2上でRHEL7を使うまでの方法をご紹介していきます。

前提条件

  • RHEL7を使ったことがある
  • AWSのアカウントを持っている
  • SSHクライアントがインストールされている
  • SSHの公開鍵を作ってある

EC2上ではAWS MarketplaceからRHELが含まれたオンデマンドインスタンスとして提供されます。 この場合、RHELはAmazon Web Services社から提供され、EC2インスタンスのリソースと一緒に時間単位で課金が行われます。 つまり、極端な話、Red HatからRHELを1本も買っていなくてもOK。

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  • EC2ダッシュボードのメニューから「インスタンスの作成」を選び、リストから「Red Hat Enterprise Linux 7.5 (HVM), SSD Volume Type」の「選択」をクリックします。

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  • インスタンスのタイプは「t2.micro」がデフォルトですが最低でも「t2.medium」、できれば「m5.large」あたりがオススメです。

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  • タグの追加で「Name」のタグを追加し、インスタンスの名前を入力します。

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  • セキュリティグループは既存のものがあれば、それを指定してください。

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  • 最終確認でインスタンスのスペックやセキュリティグループを確認してください。

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  • インスタンスの状態が「running」で、ステータスチェックが「2/2のチェックに合格しました」になった事を確認します。

  • デプロイ後、仮想マシンの情報を確認し、IPアドレスを調べます。 「IPv4 パブリック IP」が外部から接続可能なアドレスです。

  • SSHクライアントから接続します。ユーザーは「ec2-user」で固定です。

$ ssh ec2-user@123.xxx.yyy.zzz

[ec2-user@ip-172-30-0-224 ~]$ 

AWS上のRHEL7は最低限のサービスしか起動していないため、メモリーは200MB程度しか消費していません。 なお、搭載メモリーが1GB未満の仮想マシンの場合、yum コマンドを実行した時などにスワップ領域を使い始めるので現実的ではありません。 RHELの利用料金込みで t2.mediumだと1時間あたり15円程度、m5.large でも1時間あたり20円程度です。

AWS上で動かすRHELは、セキュリティ上の観点から原則 rootユーザーのパスワードを付与しません。一般ユーザーでログインしてsudoコマンドにて特権を取得できます。

[ec2-user@ip-172-30-0-224 ~]$ sudo -s

* 各記事は著者の見解によるものでありその所属組織を代表する公式なものではありません。その内容については非公式見解を含みます。